2015年12月9日水曜日

発想力鍛錬ワークショップ

11月25日の出来事をどうしても書きたい。二週間経っているけれども書く。

ケアンズから帰ってきた翌日で体調不良、そして冷たい秋の雨がしとしと降る日に、

同じく帰国したばかりのおなじみMとふらふらしながら日経「星新一賞」×ダ・ヴィンチによる「発想力鍛錬ワークショップ」に参加した。


メインイベントは、各学生それぞれが30分弱 でショート・ショート(超短い物語)を書き、優秀作品を選ぶコンテスト。

予選は2回、学生によって選ばれ、最後の決勝に残ることができるのは100人中5人のみ。

なんと、微熱を伴ったわたしの頭の中から生まれた作品が、その最後の5人に選ばれた。

5人は100人の前で自分の作品を朗読しなければならないという。

朝起きて、あまりの体のだるさに参加するかどうかさえ迷った当時の状態を説明しておく。
寝癖の残った髪型と適当に手に取った服。生気のない顔色。厚さ10000分の1mmにも満たない薄化粧。

「熱帯雨林からやっとの思いで生還してきました!」と言わんばかりの状態であった(実際そうである)が、仕方がないので、できる限りハキハキと、自信があるように発表した。

Mは「良かったよえりぴょん!」と励ましてくれた。
やっぱり持つべきものは友だぴょん。

さて、後の懇親会にて結果発表。
最優秀賞、優秀賞、そしてゲストの作家、田丸雅智さんによる田丸雅智賞に選ばれた学生は表彰される。
つまり、5人中3人。勝率にして60%。

お、これは…!
期待が高まる。

…呼ばれなかった。
残りの40%になってしまったわけである。まあ人生そんな上手くいくもんじゃないよ。

と思いつつ、景品と賞の名前が記された楯を幸せそうに抱え込む3人が視界に入る。

「せめて、朗読賞くらいくださいよ!」

とは言えないので、
「あの、原稿だけでも返していただけませんか」とお願いしたところ、
「あ、ハイ」、とさらっと手渡されて、さらに落ち込んでしまった。

そんなこんな日の唯一の収穫は、朗読後、結果発表される前に日経の社員から受けたインタビュー。

記者「あの、先ほど朗読されていましたよね?インタビューさせていただきたいのですが!」

わたし「あ、はい。喜んで。」

記者「なぜこのワークショップに参加しようと思ったのですか?」

わたし「ブログをやっていて、ネタを広げるきっかけになると思ったからです」

記者「へえ!ブログやっているんですか!どんな内容なんですか?」


思い出す。
就活時、日経の記者職の一次面接で、
「ブログやっています」と、言ったとき、
「ふうん、それで?」という反応をしたあの面接官の冷めた顔。

今、彼らと同じ会社で働く社員が、わたしの(同じ)返答に、頬を赤らめ、興味深々になっている!
ほら、逃がした魚は大きいんです!

5人中の不幸な2人になってしまったけれど、崩壊寸前の自尊心をガムテープで補強することには成功。


可哀想なわたしの作品、改めて読み返すとよく残れたもんだと思いますが、せめてここに載せておきます。


「飲料歌」
 ペットボトルに入った液体を飲むと、ラベルに書いてある曲を歌えるようになる。一曲一本、ボトルタイプで販売されており、それぞれ味は異なる。飲んだ直後に他人にその歌を聴かせると、聴いている人もその味を楽しめる。
 注意点として、その味覚を思い出すと思わず口ずさんでしまうので、静かな電車内などでは人々の視線を浴びることになる。また、カラオケにジャンルの異なりすぎる 曲(バラードとロックなど)を続けざまに歌うと、飲み合わせが悪く部屋にいるメンバーを悪酔いさせてしまう。

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