2015年2月27日金曜日

日本を出て6か月。

正直、「え、やっと半年?」って感じです。

日本を出てから今までを振り返ると、ここで体験したことは、「楽しいこと」よりも「苦しいこと」「悲しいこと」「悔しいこと」のほうがずっと多く、それゆえ印象も強い気がします。

でも、それらのどの一つをとっても、日本でのほほんと過ごしていたら体験できなかっただろうなぁ、と思うとどんな出来事でさえ愛しく思えてくる今日この頃。
経験値、経験値。


そして、帰国する航空券をついこの間購入しました。

当初の予定より一ヶ月以上早めて帰ることを決意。

理由としては大きく二つあります。

一つ目は、自分の登録したほとんどの授業が予想以上に早く終わってしまうこと。(ヘルシンキ大学では授業ごとに期間・単位数が異なる。)

二つ目は、授業が早く終わるのなら、さっさと帰って就活しようと決意したこと。

こちらにいる間は就活のことを考えたくないな〜と以前は思っていたのですが、

ヨーロッパに住む人の話を聞いて、日本にある企業って、実はどこよりも新卒者に親切なのではないかと思うようになりました。

具体的に言うと、ヨーロッパの企業は募集時期も企業によってまちまちで、それゆえ一つのポストに何十人もの応募が来ることが多い。

その上、経験者を優遇するので、新卒者は無給のインターンなどを通して経験値を積まなければ、フルタイムの仕事を手にいれることは難しいらしいのです。

一方日本は、まだ新卒者を優遇しようとする雰囲気がありますね。

その証拠に、教育制度が整っている企業が多かったり、新卒者を対象とした説明会やインターンシップをばんばん開催して、新卒者に大きく門戸を開いてくれている。社会人と接する機会を提供してくれている。

こんなに新卒者に優しい国聞いたことありません。

ここでの経験を通して自分なりに社会人になる意味を見出せたことと、
ラッキーな日本人新卒者としてこの機会を逃したくない、と思ったことが、
帰国を早める決心をした大きな理由です。

よく日本の就職活動は時期が早すぎて学業に支障をきたす、
という意見がありますが、

大学四年なんてゼミ(卒論)しかやることないですよね。
学校行ってない人がほとんどだと思います。

授業がほとんどない状態であれば、
就職活動と学業は並行してできると思うのは私だけでしょうか。

まあ帰国後実際にやってみて、確かめます。

卒業後に就活をすべきだ、という意見もありますが、
今のままでは4年次がとにかく暇になってしまうのでは。

暇ゆえに、インターン戦争激化が予想され、
結局4年から就活して、卒業後すぐ内定が出るようなプロセスになりそう。
それではあまり意味がない。

卒業後に移行する場合は、フィンランドの大学のように学士過程を3年にしたら良いんじゃないか、というのが私の今のところの意見なのですが、どうでしょう。

3年で卒論を含めた単位を取り切ることはかなりきつい。でも不可能ではない。
でもさすがに就職活動まで力を入れることはできなくなると思うので、
フライングは厳しくなるかと思われます。

ただ授業料の大幅減が見込まれて、大学側から猛反発をくらいそうですけどね。


あとは最近、日本にいる家族や親友に無性に会いたいです。

わたしが今まで、人間関係で大きなストレスなくやってこれたのは、不満があればすぐに吐き出せる家族や友人がそばにいたからだと実感する日々が続いています。

ここでそこまでのレベルの友人を作るには、1年弱だと少し厳しいかな。
言葉の問題や、運もありますね。


その他理由を挙げるとすれば、留学直前まで続けていたダンスを早く再開させたい。
(ヘルシンキのダンススクールは月謝が高くて断念。)

出国前は、「下手だな〜自分」と思いながらレッスンを受けていて、
もっと自分に向いてるスポーツもあるんじゃないかとも思っていたのですが、

今はそんなの関係ないです。
大好きな洋楽に合わせて踊りたい、
早くあの凄まじい筋肉痛に襲われたい(笑)、と思えるので、

なんだかんだダンス好きだったんだなぁ、と再確認できたのは良かった。

しかも、今までいろいろなスポーツに挑戦してきましたが、ダンスはバランスよく筋肉をつけることのできる運動暫定第1位。

留学して◯kg増量した体重を早く元に戻さなければ …(涙)。
というより、失った筋肉を復活させて、たくさん食べても燃焼してくれる体を目指します!

ではではもいもい。

2015年2月20日金曜日

モロッコの砂漠ツアー

今回は番外編。

今回の留学中のことではないのですが、去年の今頃何をしてたかふと思い出すと、

親友と二人でスペイン(マドリッド)→モロッコ(メルズーガ砂漠とマラケシュ)→フランス(トゥールーズとパリ)に行ってました。

全部で2週間弱。

その中でも一番印象が強かったのがモロッコの砂漠ツアーをご紹介したいと思います。


なぜモロッコの砂漠に行くことになったかと言えば、旅の最初の行き先をスペインに決めたあと、

「スペインってヨーロッパの端の方にあるよね?もしやアフリカも近いんじゃ …」
「え、砂漠でラクダに乗りたい。」
「乗ろう。夕日も見たい。」

というちょっとした会話で即決したのでした。

調べてみると、モロッコにはザゴラ砂漠とメルズーガ砂漠という二つの砂漠があるらしい。

前者のザゴラ砂漠は、マラケシュから近いけれど、石やらがゴロゴロしていて私たちがイメージ通りの砂漠ではなく、

一方で後者のメルズーガ砂漠は遠いけれど、さらさらとした赤い砂で、これぞ!という砂漠だと分かったので、

まあそりゃメルズーガ行くっしょ、と迷わず決断。

「さて決めたのは良いけれど、具体的にどう実現しようか…」という話になり、

日本の会社による現地ツアーを探してみたが、めちゃめちゃ高い。

こりゃ学生には無理、でも二人だけで行くのはやっぱり怖い、ということで、現地人による現地ツアーを探すことに。

tripadviserで英単語(Merzouga、camel、tour等)を入力して検索し、

口コミの良い順で第10位くらいまでの会社に片っ端からメールで連絡。

商売熱心な民族なのか、昼夜問わずすぐに返信が来るところが多かったです。

値段とツアー内容を比較して、選んだのはSahara Tours 4×4という会社。

到着地のマラケシュからメルズーガまで行くにはかなり日数がきつかったのですが、親切にもカスタマイズしてくれました。

空港に着くと、ガイドさんがわたしの名前を持って待っててくれて、それからツアースタート。

マラケシュからメルズーガ砂漠まで軽く550kmを超え、休むことなくまっすぐ行っても7時間半はかかる道のりを、一台の車ですっとばして行きます。

しかし途中で世界遺産や景色の良い場所でよく停まってくれたので、

というより今まで見たことのない雄大な自然広がる中でのドライブだったので、全然苦に感じませんでした。

アトラス山脈を超え、

アイット=ベン=ハドゥの集落(Ait Ben Haddou Kasbah)
映画のロケにもよく使われるそう。

昼食には豪快なクスクスを注文、

Dadés Valleyも見学。

夜はワルザザート(Ouarzazate 「騒音がない」という意味らしい)という街にある、素敵なホテルに宿泊。

夕食も豪華だった。
(しかしお昼のクスクスのせいで完食できず。)

お部屋もいい感じでした。

さて翌日、いよいよ砂漠に到着すると、


ブッマーリちゃんが既に待っていてくれました。
今でも名前覚えてるってどういうことだ。


立ち上がるときはガタガタ動くのでちょっと怖い。


お尻が痛くなる人もいるようですが、私たちは全然大丈夫でした。


さて30分程(?)トレッキングし、テントがあるところまで着くと、
砂漠の山の上で夕日を待つ時間に。

風がよく吹いて寒いので防寒が必要。

ちなみにトイレはありません。
いや、どこでもトイレというべきかな。

夕日、それはそれは美しかった。

夕食はテントの中でタジンをいただき。

夕食後は、ベルベル人のラクダ使い2人が歌をプレゼントしてくれました。



帰りもラクダで来た道を戻り、朝ごはんを食べたあとマラケシュに向けて出発。

このほかにも途中でまた別の有名な谷(Todra Gorges)や山(Anti Atlas)を見たり、民族楽器を弾かせてもらったり、お土産屋さんに寄ってもらったり(モロッコの紅茶にはまって大量買いした)、昔灌漑していた場所に連れて行ってもらったり、大満足の内容でした。

マラケシュに泊まるホテルまで案内してくれたあと、そのホテルから空港までの送迎もしてくれました。本当に親切なツアーの方で良かったです。

この盛りだくさんの二泊三日の内容で、二人で550ユーロでした。
つまり一人275ユーロ(今のレートで38000円ほど)。

サービス、ホテル、燃料代、砂漠での体験入れてこの値段は破格だと思います。

英語ガイドなので、英語がある程度分かればかなりおすすめです。

ちなみに個人で行くとぼったくられることが多いみたいなので、現地ガイドを頼む方が安全かと思います。

マラケシュについては、道が迷路のようで中心(フナ広場)に上手く辿り着くことができなかったので、今度行く機会があれば絶対ガイドを頼もう、と決心しました。ちょっと治安も悪い感じだったし。


この旅で体験したモロッコの大自然は、今まで行った旅先の中で「行ってよかったと思えるランキング」堂々の一位です。

これを超えるのはなかなか難しいと思っています。同じ内容でいいからまた行きたい。

本当におすすめなので、去年のことですが記事にしました。

それではでは。

2015年2月16日月曜日

仮面カーニバル @ベネチア

もう一週間前のことになりますが、

2月7日にベネチアのカーニバルに参加してきました。

ただ行ったわけではありません。参加してきたのです。

つまり、こういうこと。


ドレスは、前回イタリアに行った時に予約してました。

ちなみに仮面は日本の100円均一で手に入れたものです。ふっふっふ。

でも現地でもお面は思ったより安かった(3ユーロ〜)ので、ベネチアで買っても良かったかも。


クリスマスも家に泊めてくれたイタリア人のアレサンドラと参加。

彼女の家はベネチアから電車で2時間弱の街にあり、朝10時過ぎに到着したのですが、

「あれ、仮装している人少ない…。」
というのが第一印象。

「そういえば今日カーニバルの初日だったね…」
「みんな今ホテルで着替えてるのかも…」
といった会話をしつつ歩いていると、

ただドレスと仮面を着用しているだけでプロ意識のない私たちも、観光客のカメラを吸いつける結果に。

日本人大学生集団もたくさんいて、写真を頼まれたり、撮られたりしました。変な感じがしました。

そういえば、日本人でもかなり気合いの入った人も見かけました。


あとはよく分からない仮装の三人組とか。


仮装している人でテーブルを囲むとぱっと華やかになりますね。


実はベネチア、一年半前にアレサンドラと観光したことがあるので、
今回は二回目の訪問だったのですが、


おそらくいつ来ても何度来ても、
変わらず美しい街であり続けるのでしょうね。


ありがたいことに晴天で、ドレスで歩き回っていられるほどの気温はありました。

しかしそれでも寒かった。
(アレサンドラは寒さのため戦意喪失。途中からドレスにニット帽とダウンを合わせて着込む。)

ベネチアのこのカーニバルは、例年2月中に10日間~半月程行われているようで、今年は2月7~17日の開催。

機会があれば、始まったばかりの時期にがっつり仮装して目立って写真を撮られまくって来られることをおすすめします。


ここからはおまけ。

夜7時過ぎにアレサンドラの地元に到着したのち、お洒落な雰囲気のバーに行って、

なんとクリスマスパーティーで知り合った20人弱(!)のイタリア人ほぼ全員と再会。
また会えて本当に嬉しかった。


しかし前回同様イタリア人のコミュ力に驚愕。

みんなほぼ英語が下手もしくは全く喋れない(言うまでもなくわたしはイタリア語を話せない)のに、どうにかしてわたしと会話しようと、周りに英語訳を聞きながら試行錯誤してガンガン話しかけてくる。

しかも、話してて楽しいと思わせる。
言語の壁を越える恐るべき民族。

イタリア語話せたらもっと楽しいんだろうな。


さて、その後メンバーの一人がお誕生日だということで、それからクラブに行き、


そこでお誕生日パーティー。

ちなみにイタリアでは、お誕生日の人がパーティーを企画し、食べ物代など含め全てその人が持ちます。
日本とは違いますね。

AM3:00のケーキ。最高。(汗)

しかしお誕生日だった人、なんと御歳60歳らしい…。
一緒にいたメンバーの中でも断然年上。

ゼミの教授と同い年くらいだな…。
教授がクラブでパーティーするか…?
うーん、考え難い。

世界は広い。


翌日イタリアを発ち、トランジットのためにロンドンへ。


航空券の日程を調整し、ロンドンで一泊してきました。

アレサンドラと同時期に出会ったロンドン在住のブラジル人の友人とコンタクトをとって再会。
彼女のフラットに宿泊までさせてもらいました。ありがたい。

会いたいと思えば距離なんて問題ではなくて、
会いたい人がいるかどうかが問題。
と実感した今回の旅。

また彼らに会いに行こう。
そう決心できた自分は幸せということか。

ではではまた。

2015年2月1日日曜日

Unisport / ウルヨンカツのプール

12月に暴食し続けたのが祟り、丸い顔に拍車をかけるようにぶくぶく膨れてしまったのと、

ラップランドに行ってから体が冷えてしまったのか、足の乾燥がひどくなり、ボディークリームでは治癒不可能な状態になってしまったので、

こりゃ本格的に運動しなきゃだめだ…と思い立ち、方策を考えました。


1. ジム

Unisportという機関があり、フィンランドの大学に通う学生(留学生でもOK)なら格安でジムを利用することができます。

ジムの施設以外にも体育館があり、ダンスや球技のコースなんかも開講されています。

周りのフィンランド人学生を初め、日本人留学生も多くここのジムを利用していたので、
「まあやってみるか」という軽い気持ちで、この前人生2度目となるジム体験をしてきました。

ジムに通っていた経験がほとんどないので比較できないのですが、まあ汗臭い普通のジムだと思います。

イカつい機器を駆使してみなさん頑張っておられたので、写真は撮れませんでした。ごめんなさい。

でもこうなんというか、
わたしには地下にあるその大きな機器に囲まれたジムがまるで「筋肉製造工場」のように思われて、

みんな苦しい顔してただただ機械を動かしているけど、もっと運動って楽しくできるはずじゃ…?

わたしはアスリートでもないし、「特定のココの筋肉を発達させたいんだ!」という希望もなかったので、ジムは却下しました。


2. 水泳

さて、次の選択肢として候補に挙がったのが水泳。

Unisportの施設にはジムと体育館はあるのですが、プールはありません。

でも、わたしの家から徒歩圏内に「かもめ食堂」に出てきたウルヨンカツの公共プールがあることを知り、

水中なら地上よりエネルギー消費効率が良いだろうという期待と、
サウナもあるから体も温めることができると思ったので、行ってみることに。

ちょっと隠れ家チック。

水泳なら続けてできるかな、と思ったので、というかもう水泳しか選択肢がなかったので、思い切って1か月券を購入。

学生なら1か月21ユーロです。(初回は3ユーロのカード代がかかる。)
10回券も同じ値段です。安いですね。

女性と男性で利用できる曜日(日曜日は時間帯)が分かれてるので、最大週に4回行くことができます。

受付を済ませ、中に入ると、映画で出てきたのと同じ光景が広がり、ちょっと感動。

さて、着替えよう、と思ったとき、異変に気付きました。

脱衣所が、プールを囲うようにあって、プールから丸見え。

しかも、なんか裸のまま歩いてる人が多い…。んんん?

見えたのは、水着を着ないままプールに飛び込む女性たち。

なるほど、これが男女曜日別の理由か…と悟ったわたしは、シャワーを浴びてしっかりと水着を着用し、ドボンと飛び込んでみました。

潜った瞬間、普段隠している場所を見せながらせっせと泳ぐ女性の大群が見えました。

背泳ぎは上から見たらアウト、

最もポピュラーな平泳ぎは前から来ても、後ろを追っても完全アウト。

笑いを堪えながら無心を装って泳ぎ続け、サウナに入って終了。
ちなみにサウナは裸でないといけません。

また、この日の監視員は男性でした。なんて良い職業なんでしょう。いや、ゲイなのかな。いろいろ考えちゃった。

あとから調べてみると、ここの水泳ホール、数年前までプールに入るにも水着の着用が禁止されていたとか。どないやねん。

ちなみに水着が解禁された今も、半数くらいが裸でした。

あとからフィンランド人に聞いてみると、裸で泳げるのはここのプールだけで、ほかの公共プールは男女混合だし、泳ぐときは水着も着用しなければならないそうです。よかった。

その他注意すべきなのは、プールの深さですね。

入るところは1mにも満たないのですが、25m泳ぐと3m以上の深さになっており、途中でとまると溺れそうになります。

そのため、ウォーキングしている(ように見える)人は足や腰に発砲スチロールのようなものを巻いて体を浮かしていました。プールに置いてあるので誰でも利用できます。


1か月券買っちゃったし、ジムより泳いでいた方が楽しいので、これからこの変なプールに頑張って通おうと思います。

また、泳いでサウナに入った後にクリームを塗っていたら、足の状態は前よりかなりましになりました。
血行を良くするって大事なことなんですね。


フィンランドに留学するみなさん、ジムだけでなく水泳も選択肢にしてみてはいかがでしょうか。

また、観光でヘルシンキにいらっしゃるみなさんは、ぜひウルヨンカツの公共プールに足を運んで、衝撃を受けていただければと思います。

それではもいもい。