2015年8月2日日曜日

帰国からの就活記③ 面接一日目

こんばんは。

先日、ブログ読者の方から「記事が現実的で一気に読めた」との嬉しいお言葉をいただいたことをきっかけに、

「現代就活事情を現実ありのままに記してみたら、日本の就活の特異性が浮き彫りになって面白いのでは?」

と思い立ち、面接解禁日の本日より、日記形式で書いていきたいと思います。

実際にあったことを淡々と書いていきますので、新卒の就活生のリアルな生態を知りたい方はぜひ読んでみてください。


8/1(土):

午前6時20分起床。
昨夜は緊張のため 上手く寝つけず、胃がふわふわとしている感覚がある。気持ち悪い。

テレビをつけて天気予報を見ると、「本日危険な暑さ」とのテロップ。

熱中症で病院に運ばれたら就活辞めていいのかな…とろくでもないことを考えつつ、真っ黒なスーツに身を包み玄関へ。

ドアを開けた第一声、送り出してくれた母に向かって、
「ハハッ、あっつ…!」と自嘲気味に言ってみる。母は無言で笑っている。

ミッキーマウスのように軽快に笑っても、真夏の蒸し暑さは吹き飛ばせない。湿気が首にしつこくまとわりつく。

気分は上がらないがとりあえず出陣。
まずは9時半からのGD(グループ・ディスカッションの略)のために霞ヶ関に向かわなければならない。電車の中でFlo Ridaを聴いてみる。が、それでも寝不足はテンションの上昇を許さなかった。

交通費を節約するため、新橋で降りて徒歩で会場まで行く。
西新橋の交差点。第三ボタンのあたりで汗が滲み出ているのに気づく。ベタベタ暑い 。

会場着。大学の友人に出会い束の間の会話を楽しむ。

「どの発言も1/3に凝縮できるだろ」と思っていたらGDが終了した。
通過していたら即連絡が来るという噂。来ない。

次は別の企業の一次面接だ。

電車移動後、時計を見ると40分間の自由時間がある。

上島珈琲を見つけた。黒糖ミルクコーヒーでも飲んで行こう。


周りには6人ほど真っ黒な分厚いスーツに身を包む学生の姿が。
なにやら熱心にメモしたり、懸命にスマホをいじっている。

二つ隣には、見知らぬカップルの姿。
世の中には、こんな風にイケメンの彼氏に見つめられている人もいたのか…。
不覚にもこの数ヶ月間、様々な御社のオジ様しか見つめて来なかったわたし。来る2週間は、逆に彼らに見つめられることになるだろう。そんな日々の中、彼女のような存在がいること自体忘れていた。
同じ時間と場所を共有している女性だというのに何たる差。世の中ってやっぱり不公平だ!

これ以上ないほどくだらない人生論を考えているうちに、面接予定時刻の11分前になっていた。確か10分前に集合って書いてあった…。やばい。

全力疾走で会場建物のエレベーターに駆け込む。なんとか間に合う。
次からは美男美女カップルに目を奪われたり世の不平等など考えないようにしよう。

面接が行われるブースに行くと、志望者の大半が男子の企業であったことからか、面接官は心なしか女性のわたしに気を遣ってくれたように見えた。

面接官は中堅と若手のコンビ。中堅社員は、中学の頃の体育の先生に似ている。
非常に好感の持てた面接官で、受け答え自体も手応えがあったが、まだ連絡はない。
なぜだろう、わたしの片想いはいつもうまく行かない。

もう一つ言わせてもらうと、これだけデジタルだ、ITだ、クラウドだ、と言っていて、「結果は2週間以内に…」と堂々と発表する面接官には毎度驚きを隠せない。
父の話によれば、当時就活は1日で一次〜最終面接まで進んだという。

もしかして、便利にならないほうが、効率的になることは世の中たくさんあるんじゃないか。

偶然同じ企業を同じ時間に受けていた小中学校の同級生とランチ。(ちなみに昨日も偶然地元のスターバックスで会っている。)

彼は面接のたび、まるで花粉症のくしゃみのように、「御社が第一志望です」と言ってしまうらしい。
もう発作のようなものとなっているので、罪悪感は全く感じていないようだ。

ちなみに、彼の就活時のキャッチコピーは「働き蟻」とのこと。
ワークライフバランスという言葉が聞かれて久しいが、日本人の伝統的な社畜精神を受け継ぎ、それをアピールする若者は数多い。

さて、本日3社目の選考会場へ、都バスで向かう。

先ほどと同じく一次選考だが、全く手応えのないまま終了。
ここも通過していれば即日連絡が来るらしい。来ない。

さてラスト4社目…。
ここは、珍しくも「ぜひ私服で選考に来てください」言ってくれている企業だったので、即刻ワイシャツを脱いでオフィスカジュアルのカットソー(所有権:母)に着替える。
どの企業もこう指示してくれればいいのにな。

しかしまあ、ここまでくるとさすがに意識が朦朧としてくる。
着替えても身体中汗でベタベタしているし、ランチでとったエネルギーは切れる。
持ってきたウイダーを流し込んだが、体はただの水として認識したようだ。

また一時間半の自由時間があったため、TSUTAYAで中古のCDを漁ったり(趣味)、欲しかったバケット帽を見つけたので購入したり(被れる日が待ち遠しい)。

その後、ショッピングバッグを隠す努力をしつつ会場へ。

待合室では、「私服可」とご丁寧に指示してくれているのにも関わらず、およそ95%の学生がばっちりスーツを着用していた。なんでやねん。

面接の間、疲れが出たのか声も嗄れ、自分の言っていることがよく分からなくなったり、上手く口が回らなくなることがあった。

しかし、面接官は「Aさん(わたし)の話は、理路整然としていて、面白い」と思わぬコメント。多分面接官も疲れていたんだと思う。

直後に二次面接の予約をして帰路についた。
今の所、疲れがピークに達した4社目が、唯一、一次面接通過となっている。

二日目へ続く。

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